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出てきたテーマの時間預託、これは平成7年の2月から実施しております。アナ・ミヤレスさんのタイムダラーとは若干違う意味もありますが、この「すまいるサービス」につきましては、1時間当たり750円という単価がついています。これはサービスを受けた時に協力会員に支払う、または将来自分や家族が必要になったときに使いたいので、時間を点数として預託しておく、この点が預託として共通です。この「すまいるサービス」も住民参加型サービス事業の一環なのですが、お蔭様で3年度目の現在、登録者数も当初の倍以上の人数になってきています。その他ボランティアセンターというのを社会福祉協議会の機構の中に取り入れています。ボランティアルームも設置いたしました。自由な形で参加していただけるよう、ボランティアの支援をどんどんしていき、輪を広げていきたいと考えております。
田中 ありがとうございました。ではヘロン久保田さんお願い致します。
●関前村でタイムダラーを始めて
へロン久保田雅子
ヘロン久保田です。今回参加させていただいて感謝しております。いろんな地域で皆さん独自の活動をしておられ、学ぶことの多い毎日です。私は1965年にアメリカに渡りまして、サンフランシスコ、ワシントンD.Cといろいろな所に住み、アメリカのボランティア活動を体験して参りました。10年前に帰国しましたが、その時はまだまだボランティアは知られていませんでした。ボランティアという言葉が皆さんに分かりだしたのはここ2〜3年ではないでしょうか。
5年前(91年)、NHKで四国でボランティアをしている人達の会が放映されました。その時にWACの田中尚輝さんの紹介でアナ・ミヤレスさんが四国・松山市に来られました。(遅くなりましたが私は、松山市で総合企画会社を経営しております)その時に、アナ・ミヤレスさんのボランティアの通訳を是非したいと申し出ました。彼女がどんなサービスクレジット(時間預託)をしているのか、テレビ放送で聞く以上に1対1で聞いてみたかったのです。そしてその時にアナさんの「わたしの家はあなたの家だから、どうぞマイアミに遊びに来てください。」という言葉を真に受けまして、その時は12月だったのですが、翌年の3月さっそくマイアミに行ってまいりました。そして実際にタイムダラーを見せていただいのですが、百聞は一見にしかずで、「本当にこんなふうにできるんだなあ」という体験をさせていただきました。
そのあと、愛媛県の小さな島の関前村(老齢比率は42%、全人口は1000人)でタイムダラーを始めています。このことは次にお話しします。
田中 ありがとうございます。それでは本格的な議論に入りたいのですが、この会場の中にもボランティア活動をなさっている方はたくさんいると思いますが、アナ・ミヤレスさんの講演の時にちょっと耳憤れない言葉があったと思います。ボランティア団体のマネージメント(経営的にしっかり行う)、マーケットリサーチ(市場調査)と言う言葉は日本では企業で使用されている用語です。それをアメリカのボランティア団体は作るときもそ

 

 

 

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